Editorial
安全・防災 / 子どもの見守り
子どもの留守番を始める前に確認したいこと|防犯・連絡方法・家の中の安全を家族で決めよう
子どもの留守番を始める時期に、年齢だけで一律の正解はありません。玄関や電話の対応、家族への連絡、火や誤飲など家庭内の危険、緊急時の行動まで、始める前に親子で確認したいポイントを整理します。

子どもの留守番を始める前に確認したいこと
「そろそろ短い時間なら留守番できるかな」
「学校から帰って、親が戻るまで少しだけ一人になる」
「何歳からなら大丈夫なんだろう」
子どもの成長とともに、留守番を考える家庭もあります。
ただし、
何歳になったら必ず安全
という一律の基準だけで判断するのは難しいものです。
子どもの性格、理解力、家の環境、留守番する時間、地域の状況などによって必要な準備は変わります。
大切なのは、
留守番をさせる前に「困ったときどうするか」を子ども自身が分かっている状態をつくること
です。
まず「一人でできること」を確認する
留守番を始める前に、
• 電話をかけられる
• 保護者へ連絡できる
• 玄関を開けない
• 火を使わない
• 困ったとき助けを求められる
• 家の住所が分かる
などを確認します。
すべて完璧にできる必要はありません。
ただ、
何か起きたときに自分で一つ行動できるか
は大切なポイントです。
玄関は「知っている人でも勝手に開けない」
インターホンが鳴ったとき、
「誰ですか?」
と聞いた結果、知っている配達業者や近所の人だったとしても、子どもだけのときは玄関を開けないルールにしておく方が分かりやすいです。
家庭ルールの例
• インターホンに出なくてよい
• 玄関は開けない
• 宅配便は保護者がいる時間に受け取る
• 知らない人へ「一人で留守番している」と言わない
「相手を見て判断する」より、
留守番中は開けない
と決めた方が、子どもには理解しやすい場合があります。
電話にも「一人です」と答えない
固定電話やスマートフォンに電話がかかってきたときも同様です。
子どもが、
「今、お母さんいません」
「一人で留守番しています」
と答える必要はありません。
家族以外からの電話には出ない、分からない番号には出ない、保護者へ折り返しを任せるなど、家庭でルールを決めます。
政府広報でも、自宅の防犯対策として、留守番電話や着信拒否などを活用し、不要な電話へ直接対応しない対策を紹介しています。
緊急連絡先を「見える場所」に置く
スマートフォンへ登録していても、
• 端末の充電がない
• ロック解除できない
• 操作に迷う
ことがあります。
そこで、
• 保護者
• 祖父母
• 信頼できる親族
• 近隣の頼れる大人
などの連絡先を紙でも残しておく方法があります。
一緒に確認
「まず誰に電話する?」
「つながらなかったら次は?」
まで決めておきます。
119番・110番を使う場面も教えておく
子どもに、
「困ったら電話して」
とだけ伝えても、どの程度なら緊急なのか分からないことがあります。
例えば、
119番
• 火事
• 大きなけが
• 意識がおかしい
• 呼吸できない
110番
• 誰かが家へ入ろうとしている
• 危険を感じる不審者
• 犯罪被害
など。
怖がらせる必要はありませんが、
本当に危険なときは大人へ助けを求めてよい
ことは伝えておきます。
家の中の事故も確認する
留守番中の危険は、防犯だけではありません。
家の中にも、
• 火
• 包丁
• 薬
• 磁石
• ボタン電池
• ベランダ
• 窓
• 浴室
• 電化製品
などがあります。
小さな子どもの誤飲や窒息、寝具などによる事故について、こども家庭庁は家庭内環境を整えることの重要性を案内しています。
留守番を始める年齢であっても、家の中に危険がないとは限りません。
火を使うルールは明確にする
短時間の留守番であれば、
コンロを使わない
と決めておく方が分かりやすいです。
食べ物も準備しておく
• おにぎり
• パン
• 冷たいまま食べられるもの
• 電子レンジを使う場合は、本人が安全に扱える範囲だけ
などにします。
子どもの年齢によっては、電子レンジも使わせず、保護者が帰るまで待つ方針でも構いません。
ベランダや窓にも注意
留守番中に、
• 外を見る
• 洗濯物を見る
• ペットを見る
• 音がして確認する
などの理由で、ベランダや窓へ近づくことがあります。
小さな子どもがいる家庭では、転落防止のため、
• 足場になる物を窓際へ置かない
• 窓の開閉を制限する
• ベランダへ一人で出ない
といった対策も重要です。
「帰宅したこと」を外へ伝えすぎない
SNSやメッセージで、
「今家に一人」
「親が帰るのは○時」
などと投稿しないことも大切です。
留守番中であることや家族の不在時間は、外部へ知らせる必要のない情報です。
子どものスマホ・SNS利用ルールと合わせて確認しておきます。
帰宅時の安全も留守番の一部
一人で帰宅する場合は、
• 家の前で鍵を探し続けない
• 周囲を確認してから玄関へ入る
• 後ろから誰か来ていないか確認
• 家に入ったらすぐ施錠
といった習慣もあります。
こども家庭庁は、登下校時の子どもの安全確保について、通学路の危険箇所把握や地域での見守りなどを推進しています。
最初は「短時間」から試す
いきなり数時間留守番させるのではなく、
保護者が近所へ短時間出る
ところから試す方法があります。
例えば、
• 10分
• 20分
• 30分
と少しずつ。
戻ったら確認
• 困ったことはなかった?
• 電話はできた?
• 怖かったことは?
• 何をして過ごした?
と話します。
子どもが強く不安を感じているなら、まだ一人の留守番を急がない判断もあります。
子ども自身が「怖い」と言えることも大切
保護者が、
「もう○年生だから大丈夫」
と思っていても、子ども本人は不安かもしれません。
「留守番できない=幼い」と考える必要はありません。
RaiFamからのポイント
「一人でも大丈夫?」
「何が一番心配?」
と聞いてみます。
不安の内容が分かれば、
• 電話が怖い
• 暗い部屋が嫌
• 誰か来るのが怖い
など、対策を考えやすくなります。
留守番以外の選択肢も確認する
家庭によっては、
• 放課後児童クラブ
• 放課後の居場所事業
• 祖父母
• 親族
• ベビーシッター
などを利用できる場合があります。
こども家庭庁では放課後児童クラブについて、安全管理や帰宅経路の安全点検などの情報を公開しています。
また、ベビーシッターを利用する場合は、事業者情報、本人確認、保育場所、保険、緊急対応などを事前に確認するよう案内しています。
留守番中にしてよいこと・しないことを決める
子どもが迷わないよう、
してよいこと
• 宿題
• 本
• テレビ
• 決めたゲーム
• 用意したおやつ
しないこと
• 玄関を開ける
• 外へ出る
• 火を使う
• 友達を勝手に家へ入れる
• SNSに留守番中と書く
など、家庭ごとに決めておきます。
RaiFamからの留守番前チェック
防犯
• 玄関を開けないルール
• 電話対応のルール
• 戸締まり
• SNSへ不在情報を書かない
連絡
• 保護者へ電話できる
• 緊急連絡先が分かる
• 110 / 119の使い方を知る
家の中
• 火を使わない
• 危険な薬や小物を片付けた
• ベランダや窓の安全を確認
• 食べ物を準備した
子どもの気持ち
• 一人になることを怖がっていない
• 困ったときの行動を理解している
• 最初は短時間から始める
「何歳だから」ではなく「安全に行動できるか」
留守番を始める時期を考えるとき、
「○歳なら大丈夫」
と年齢だけで決めるのは難しいです。
同じ年齢でも、
• 性格
• 判断力
• 不安の強さ
• 家の環境
• 留守番時間
は違います。
だからこそ、
一人になったときに、安全な行動を選べるか
を家族で確認することが重要です。
まとめ
子どもの留守番を始める前には、
• 玄関
• 電話
• 緊急連絡
• 火
• 家庭内事故
• SNS
• 帰宅時
• 子どもの不安
を確認します。
そして、
最初から長時間にしない
ことも大切です。
留守番は「できる・できない」を試すテストではありません。
家族でルールを作りながら、少しずつ安全にできる範囲を広げていきましょう。
参考・出典
• こども家庭庁「登下校防犯ポータルサイト」 CFA Japan
• こども家庭庁「登下校の安全Q&A」 CFA Japan
• こども家庭庁「放課後児童健全育成事業」 CFA Japan
• こども家庭庁「ベビーシッターなどを利用するときの留意点」 CFA Japan
• こども家庭庁「窒息・誤飲事故」 CFA Japan
• 政府広報オンライン「ご自宅の『防犯対策』は、大丈夫ですか?」
