Editorial
安全・防災 / ネット・SNS安全
子どものスマホ・ゲーム時間を家庭でどう考える?|時間だけでなく使い方とルールを親子で決めよう
スマホやゲームは、時間を一律に制限するだけでは家庭で続きにくいことがあります。年齢に合ったルール、ペアレンタルコントロール、学習や睡眠とのバランス、ルールの見直し方を整理します。

子どものスマホ・ゲーム時間を家庭でどう考える?
「ゲームばかりしている」
「スマホをなかなかやめない」
「何時間までならいいの?」
子どものスマホやゲームについて、家庭で悩む場面は少なくありません。
便利で楽しい一方で、
• 長時間利用
• 睡眠への影響
• 勉強中の集中
• SNSトラブル
• 課金
• 個人情報
• 知らない人とのやりとり
など、気になることもあります。
こども家庭庁は、子どものインターネット利用について、低年齢のうちからルールを家庭で話し合い、成長や生活の変化に合わせて定期的に見直すことを勧めています。
大切なのは、
「何時間まで」に決めることだけではなく、どう使うかを家族で共有すること
です。
「使うこと」自体を悪いものにしない
スマホやゲームは、
• 友達との交流
• 学習
• 調べもの
• 動画
• 趣味
• 遊び
など、さまざまな使い方があります。
こども家庭庁の2025年版リーフレットでは、子ども自身の意見として、
スマホを使うこと自体ではなく、決めたルールを破ることが問題
という考え方も紹介されています。
RaiFamからのポイント
最初から、
「スマホは悪い」
「ゲームは禁止」
と決めるより、
何のために使うのか
を一緒に考える方が、家庭ルールを作りやすくなります。
まず「何に時間を使っているか」を見る
同じ2時間でも、
• 宿題の調べもの
• 家族との連絡
• 動画
• SNS
• ゲーム
では意味が違います。
単純に総時間だけを見るのではなく、
何にどれくらい使っているか
を確認します。
スマートフォンには利用時間を確認できる機能があります。
こども家庭庁も、
• iOSのスクリーンタイム
• AndroidのDigital Wellbeing
• Google ファミリーリンク
などのペアレンタルコントロール機能を案内しています。
ルールは「時間」だけでなく「場面」で決める
例えば、
1日2時間まで
というルールだけだと、
• 食事中
• 深夜
• 勉強中
• 家族との会話中
にも使えてしまいます。
そこで、
使わない場面
• 食事中
• 宿題中
• 就寝前
• 家族で話しているとき
使ってよい場面
• 宿題後
• 決めた自由時間
• 休日の一定時間
のように、場面で決める方法があります。
こども家庭庁のリーフレットでも、家庭ごとに具体的なルールを書き出し、見える場所に置くことが紹介されています。
「平日」と「休日」でルールを分けてもいい
毎日同じルールにする必要はありません。
例えば、
平日
• 宿題後
• 21時まで
• ゲーム1時間程度
休日
• 午前中は勉強
• 午後は自由
• 外出予定に合わせて調整
などです。
こども家庭庁が子どもから集めた意見でも、
• 平日と休日でルールを分ける
• やることを終えてから使う
といった案が紹介されています。
勉強中は「集中モード」を使う方法も
勉強するためにスマホやタブレットを使うこともあります。
でも、
• 通知
• SNS
• 動画
• ゲーム
が気になってしまうことがあります。
こども家庭庁は、勉強中の集中を助ける機能として、
• iPhoneの集中モード
• Androidのフォーカスモード
などを紹介しています。
RaiFamからのポイント
「スマホを取り上げる」だけでなく、
使う機能を制限して学習には使える状態にする
方法もあります。
ペアレンタルコントロールは「監視」ではなく安全機能
ペアレンタルコントロールというと、
親が全部監視する
ように感じるかもしれません。
でも本来は、
• 利用時間
• アプリ
• 課金
• 年齢制限
• 不適切なサイト
などを年齢に応じて調整するための仕組みです。
こども家庭庁は、子どもの成長に合わせて、保護者が管理する「ペアレンタルコントロール」から、子ども自身が管理する「セルフコントロール」へ少しずつ移行する考え方を示しています。
年齢が上がるほど「一緒に決める」
小さな子どもの場合は、
保護者がルールを決める
ことが多くなります。
でも、小学生・中学生・高校生と成長するにつれて、
本人と話し合って決める
ことが重要になります。
こども家庭庁も、年齢が上がるにつれて、自分でルールを考えて管理する力を育てることを勧めています。
ルールは「破ったとき」も先に決めておく
ルールを決めるとき、
守れなかったらどうするか
も決めておくと揉めにくくなります。
例えば、
• 翌日は30分減らす
• 夜はリビングに置く
• しばらく課金機能を停止する
など。
その場の怒りで、
「もうスマホ禁止!」
と決めるより、事前に共有しておく方が分かりやすくなります。
進級・進学はルール見直しのタイミング
子どもの生活は変わります。
• 入学
• 進級
• 部活
• 習い事
• 塾
• 受験
• スマホ買い替え
など。
こども家庭庁は、スマホを買うときだけでなく、進学・進級・長期休暇などもルールを見直すタイミングとして紹介しています。
ルールを一度決めたら終わりではありません。
個人情報についても家庭で確認する
スマホ・ゲームの時間だけでなく、
• 本名
• 学校名
• 住所
• 電話番号
• 制服
• 自宅周辺
• 写真の位置情報
などにも注意が必要です。
こども家庭庁の資料では、子ども自身からも、
個人情報を載せない
家が特定されないようにする
といった意見が紹介されています。
課金ルールも決める
オンラインゲームやアプリでは課金があります。
家庭では、
• 勝手に購入しない
• 保護者へ相談
• クレジットカード情報を保存しない
• 月額上限を決める
などを確認します。
こども家庭庁の資料でも、課金トラブルを避けるためクレジットカード情報を保存しないという子どもの意見が紹介されています。
ゲームで「終われない」ときは区切りをつくる
ゲームには、
• 対戦中
• セーブ地点
• イベント
• オンラインプレイ
など、途中でやめにくい場面があります。
そこで、
「20時になった瞬間終了」
だけではなく、
20時までに次の区切りで終わる
と決める方法があります。
RaiFamからのポイント
「時間になったから切れ」ではなく、
終わりやすいタイミングを子ども自身に考えさせる
こともセルフコントロールの練習になります。
寝る前のスマホ置き場を決める
寝室へスマートフォンを持ち込むと、通知や動画などで利用時間が伸びることがあります。
例えば、
• 夜はリビングで充電
• ベッドへ持っていかない
• 21時以降は通知OFF
など、置き場所を決めます。
文部科学省も、スマートフォンの長時間利用が生活習慣の乱れ等につながる課題を踏まえ、家庭でルールを考える取組を進めてきました。
保護者もルールを意識する
子どもに、
「食事中はスマホ禁止」
と言いながら、保護者がずっとスマホを見ていると納得しづらいことがあります。
こども家庭庁の資料でも、子どもから、
大人にも守るルールがあった方がよい
という意見が紹介されています。
家族ルールの例
• 食事中は全員スマホを置く
• 話しかけられたら画面から目を離す
• 夜は決まった場所で充電
など、大人も一緒に守れるルールがあります。
「隠れて使う」状態になったらルールを見直す
ルールが厳しすぎると、
• 隠れて使う
• 使用履歴を消す
• 夜中に使う
• 別端末を使う
などにつながることがあります。
その場合、
子どもが悪い
だけで終わらせず、
現状のルールが生活に合っているか
も確認します。
RaiFamからのスマホ・ゲームルールチェック
時間
• 平日と休日の基準がある
• 終了時間が決まっている
• 睡眠時間を削っていない
場面
• 食事中は使わない
• 宿題中の扱いを決めている
• 寝室への持ち込みルールがある
安全
• フィルタリング設定
• 課金設定
• 個人情報
• 知らない人とのやりとり
家族
• 親子で話して決めた
• 保護者もルールを意識している
• 定期的に見直している
「管理」から「自分で管理」へ
小さいうちは、保護者が管理する必要があります。
でも、ずっと保護者が時間を止め続けるだけでは、子ども自身が管理する練習ができません。
こども家庭庁が示しているように、
ペアレンタルコントロールからセルフコントロールへ
少しずつ移行することも大切です。
まとめ
スマホ・ゲームの家庭ルールで確認したいのは、
• 何時間使うか
• いつ使うか
• どこで使うか
• 何に使うか
• 課金
• 個人情報
• 安全設定
• 守れなかったとき
• いつ見直すか
です。
正解は家庭ごとに違います。
重要なのは、
ルールを一方的に押しつけるのではなく、成長に合わせて一緒に考え直せる状態をつくること
です。
参考・出典
• こども家庭庁「令和8年 春のあんしんネット・新学期一斉行動」 日本の CFA
• こども家庭庁「みんなで考えよう!賢く・便利に・安全に!今どきのネットの使い方」 日本の CFA
• こども家庭庁「ルール記入用リーフレット」 日本の CFA
• こども家庭庁「普及啓発リーフレット集」 日本の CFA
• 文部科学省「子供のための情報モラル育成プロジェクト」
