Editorial
健康・医療 / 健康管理
子どもの感染症シーズン、家庭で意識したい基本|手洗い・咳エチケット・家族内感染を防ぐ工夫
インフルエンザ、RSウイルス、ノロウイルスなど、子どもがかかりやすい感染症。家庭でできる基本の感染対策を、手洗い・咳エチケット・換気・家族内での広がりを防ぐ工夫に分けて整理します。

子どもの感染症シーズン、家庭で意識したい基本
子どもが保育園や幼稚園、学校へ通っていると、感染症の流行は避けにくいものです。
インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、RSウイルス、ノロウイルスなど、感染経路も症状もさまざまですが、家庭でできる基本的な対策には共通点があります。
厚生労働省は、急性呼吸器感染症の予防として、手洗い・咳エチケットを基本対策として挙げています。
大切なのは、特別なことを一度だけするのではなく、毎日の生活の中で基本的な対策を続けることです。
まずは手洗い
流水と石けんによる手洗いは、手指についた病原体を物理的に落とす基本的な方法です。厚生労働省も、接触・飛沫感染対策の基本として手洗いを案内しています。
家庭では、
• 外から帰ったとき
• 食事の前
• トイレの後
• おむつ交換の後
• 鼻をかんだ後
• 嘔吐物や便を処理した後
などを目安にすると習慣化しやすいです。
小さな子どもは短時間で済ませがちなので、保護者が一緒に洗うのも有効です。
咳や鼻水があるときは「咳エチケット」
せきやくしゃみがある場合、飛まつを周囲に広げない工夫が必要です。
厚生労働省は、手洗いとあわせてマスク着用を含む咳エチケットを基本的な感染対策として案内しています。
ただし、小さな子どもでは年齢や状態によってマスクが適さない場合もあります。
無理に着用させるのではなく、
• 咳をするとき口元を覆う
• 鼻水を拭いた後に手を洗う
• タオルを共用しない
• 体調が悪いときは人混みを避ける
など、家庭でできる対策を組み合わせます。
RSウイルスは乳幼児で特に注意
RSウイルス感染症は、飛まつ感染と接触感染で広がります。
厚生労働省によると、初めて感染した乳幼児の多くは軽症で経過しますが、一部では咳の悪化、喘鳴、呼吸困難などがみられ、特に乳児や基礎疾患のある子どもでは注意が必要です。
家庭では、
• おもちゃ
• 手すり
• ドアノブ
• よく触る場所
を清潔に保ち、手洗いや手指衛生を意識します。
また、咳や鼻水がある家族が乳幼児と長時間近くで過ごす場合は、できる範囲で接触を減らすことも予防につながります。
ノロウイルスは「アルコールだけ」では不十分なことも
感染性胃腸炎の原因の一つであるノロウイルスは、非常に感染力が強いウイルスです。
厚生労働省は、ノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎が冬季を中心に多く発生することを案内しています。厚生労働省
嘔吐や下痢がある場合は、
• 手洗い
• 汚物の適切な処理
• 汚れた衣類の分別
• 必要に応じた塩素系消毒
などが重要です。
ロタウイルスでも、手洗い、おむつの適切な処理、塩素系消毒などが感染拡大防止として案内されています。
RaiFamからのポイント
「アルコールをかければ全部大丈夫」と思わず、感染症ごとに有効な対策が違うことを知っておくと安心です。
家族内で感染者が出たら
家庭内で感染者が出た場合、できる範囲で接触を減らします。
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の家庭内対策として、
• 換気
• 部屋を分ける
• マスク
• 手洗い等の手指衛生
を案内しています。
すべての家庭で完全に部屋を分けることは難しいため、無理のない範囲で、
• 寝る場所を分ける
• タオルを共有しない
• 換気する
• よく触る場所を清潔にする
• 世話をする人をできる範囲で固定する
などを意識します。
換気も基本
室内で長時間過ごす季節は、換気も重要です。
感染症対策では、手洗いや咳エチケットに加えて、換気も基本的な対策として扱われています。
寒い季節は窓を大きく開け続ける必要はありません。
短時間でも定期的に空気を入れ替える、複数の窓や換気扇を使うなど、生活に無理のない方法で続けます。
予防接種は予定どおり受ける
子どもの感染症対策では、予防接種も重要です。
厚生労働省は、乳幼児健診や定期予防接種を適切な時期に受けることを案内しています。
また、2026年度からは、妊婦へのRSウイルスワクチンが定期接種の対象になっています。
接種スケジュールは年齢やワクチンによって異なるため、自治体や医療機関の最新案内を確認してください。
「元気そうだから大丈夫」と決めつけない
子どもの感染症では、
• 発熱
• 咳
• 鼻水
• 下痢
• 嘔吐
• 食欲低下
• 元気がない
• 呼吸が苦しそう
など、さまざまな症状がみられます。
特に、
• 呼吸が苦しそう
• 水分が取れない
• ぐったりしている
• 意識が普段と違う
などがある場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。
家庭で決めておくと安心なこと
感染症が流行する前に、家庭で次を決めておくと慌てにくくなります。
• 発熱したときに相談する医療機関
• 園や学校の欠席連絡方法
• 仕事を休む場合の家族分担
• きょうだいへの感染を減らす方法
• 常備しておく衛生用品
• 水分補給に使える飲み物
感染してからすべて考えるのではなく、元気なうちに確認しておくことが重要です。
RaiFamからの感染症対策チェック
日常
• 外から帰ったら手洗い
• 食事前に手洗い
• タオルを共用しすぎない
• 室内を適度に換気
• 子どもの体調を毎日確認
症状があるとき
• 咳エチケット
• 人混みを避ける
• こまめに水分補給
• 必要に応じて医療機関へ相談
胃腸炎症状があるとき
• 嘔吐物・便の処理後はしっかり手洗い
• 汚れた衣類を分ける
• 感染症に応じた消毒方法を確認
完璧に防ぐことより「広げにくくする」
子どもが集団生活をしている以上、感染症を完全に避けることは難しいです。
大切なのは、
感染しないことだけを目標にするのではなく、感染しても家庭内や周囲へ広げにくくすることです。
手洗い、咳エチケット、換気、清掃、体調確認。
基本的な対策を無理なく続けることが、家庭全体の安心につながります。
参考・出典
• 厚生労働省「夏の感染症対策」 厚生労働省
• 厚生労働省「RSウイルス感染症」 厚生労働省
• 厚生労働省「RSウイルス感染症に関するQ&A」 厚生労働省
• 厚生労働省「感染症(インフルエンザ、ノロウイルス)の予防について」 厚生労働省
• 厚生労働省「ロタウイルスに関するQ&A」 厚生労働省
• 厚生労働省「遅らせないで!子どもの予防接種と乳幼児健診」 厚生労働省
• 厚生労働省「食中毒の原因(細菌以外)」 厚生労働省
• 厚生労働省「急性呼吸器感染症(ARI)総合対策」
