Editorial
健康・医療 / 健康管理
子どもの熱中症を防ぐために家庭でできること|暑さ指数・水分補給・外出時の注意を確認しよう
子どもは大人より暑さの影響を受けやすく、自分で体調変化をうまく伝えられないこともあります。暑さ指数、水分補給、室内・外出時の工夫、車内放置の危険など、家庭で確認したい熱中症対策を整理します。

子どもの熱中症を防ぐために家庭でできること
暑い日の外遊びや登下校、おでかけ。
大人が「少し暑いな」と感じているときでも、子どもはさらに強い暑さの影響を受けていることがあります。
こども家庭庁は、身長の低い子どもは地面からの照り返しの影響を受けやすく、大人より高温の環境にさらされやすいと注意を呼びかけています。たとえば大人の顔の高さで32℃のとき、子どもの顔の高さでは35℃程度の感覚になる例も示されています。
また、厚生労働省は、子どもは体温調節能力が十分に発達していないため、特に注意が必要としています。
熱中症対策では、
暑くなってから対処するのではなく、暑さを避け、水分を取り、無理をさせない
ことが基本です。
気温だけでなく「暑さ指数」を見る
暑さを判断するとき、気温だけを見ていないでしょうか。
環境省では、熱中症の危険度を判断する指標として暑さ指数(WBGT)を提供しています。
暑さ指数は、
• 気温
• 湿度
• 日射などの熱環境
を考慮した指標です。環境省の熱中症予防情報サイトでは、全国の実況値や予測値を確認できます。
WBGTの目安
環境省では、日常生活や運動時の目安として、
• 21未満:適時水分補給
• 21以上25未満:積極的に水分補給
• 25以上28未満:積極的に休息
• 28以上31未満:激しい運動は中止
• 31以上:運動は原則中止
といった目安を示しています。 WBGT情報サイト
RaiFamからのポイント
「今日は30℃だから大丈夫」「昨日より気温が低いから大丈夫」と判断するのではなく、
その日のWBGTも確認する
習慣をつけると、より安全に判断しやすくなります。
子どもは「暑い」と言えないこともある
乳幼児はもちろん、小さな子どもは、
• 体調の変化をうまく説明できない
• 遊びに夢中になって休まない
• のどの渇きを自覚しにくい
• 自分で涼しい場所へ移動できない
ことがあります。
こども家庭庁は、子どもの異変に敏感になり、周囲の大人が見守ることを呼びかけています。
気をつけたい変化
厚生労働省は、熱中症の症状として、
• めまい
• 立ちくらみ
• 頭痛
• 吐き気
• 倦怠感
• いつもと様子が違う
などを挙げています。重くなると、返事がおかしい、意識を失う、けいれんなどが起こる場合があります。
子どもの場合、
「元気がない」
「急に座り込む」
「いつもより反応が鈍い」
といった変化も見逃さないことが大切です。
のどが渇く前に水分補給
「のどが渇いたら飲ませる」だけでは十分ではありません。
こども家庭庁と厚生労働省は、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分補給することを勧めています。
家庭でできる工夫
• 起床後に飲む
• 外出前に飲む
• 遊び始める前に飲む
• 休憩のたびに飲む
• 帰宅後にも飲む
など、時間や行動の区切りで水分を取るようにすると忘れにくくなります。
外遊びは「休む時間」までセットで考える
暑い日は、
• 日陰を選ぶ
• 帽子を使う
• 通気性の良い服装
• こまめに休憩
• 無理をさせない
ことが基本です。
厚生労働省は、屋外では日傘や帽子、日陰の利用、こまめな休憩を勧めています。
こども家庭庁も、暑さに慣れていないうちは無理に運動をさせないよう案内しています。
RaiFamからのポイント
遊ぶ時間だけでなく、
何分ごとに休むか
まで先に決めておくと安心です。
室内でも熱中症になる
「家の中だから大丈夫」とは限りません。
厚生労働省は、熱中症は屋外だけでなく、室内で何もしていないときでも発症することがあるとしています。
室内では、
• エアコン
• 扇風機
• 遮光カーテン
• 室温確認
などを適切に使います。
子どもが昼寝している場合でも、室温や湿度を確認しておきましょう。
車内に子どもだけを残さない
これは特に重要です。
こども家庭庁は、
短時間であっても、子どもだけを車内に残さない
よう強く注意を呼びかけています。
夏場の車内は短時間で高温になり、子どもが熱中症となり、命に関わる危険があります。
「寝ているから少しだけ」も避ける
• コンビニへ少し
• 荷物を取りに行くだけ
• 上の子のお迎えだけ
という短時間でも、子どもだけを車内へ残さないことが重要です。
ベビーカーにも注意
ベビーカーは地面に近いため、アスファルトなどからの照り返しの影響を受けやすくなります。
こども家庭庁が指摘するように、子どもは大人より低い位置で強い熱を受ける場合があります。
外出時に確認
• 日陰を選ぶ
• 長時間歩かない
• こまめに子どもの様子を見る
• 背中や首が熱くなっていないか確認
• 暑い時間帯を避ける
などを意識します。
熱中症警戒アラートも確認する
環境省は、熱中症の危険性が高い日に「熱中症警戒アラート」を運用しています。
さらに2024年からは、その一段上の熱中症特別警戒アラートも設けられています。2026年度も運用されています。
アラートが出た日は、
• 外出時間を減らす
• 激しい運動を避ける
• 屋内の涼しい環境を選ぶ
• 子どもへいつも以上に声をかける
など、行動自体を見直すことが重要です。
「いつもと違う」と感じたら
もし熱中症が疑われる場合は、
1. 涼しい場所へ移す
2. 衣服をゆるめる
3. 首・脇・足の付け根などを冷やす
4. 飲める状態なら水分を取らせる
という対応が基本です。
救急車を呼ぶ目安
厚生労働省は、
• 自力で水が飲めない
• 意識がない
場合は、すぐに救急車を呼ぶよう案内しています。
子どもの状態が悪い場合は、無理に自宅で様子を見続けず、医療機関や救急へ相談してください。
RaiFamからの熱中症チェック
暑い日の外出前に、次を確認してみてください。
天気・環境
• WBGTを確認した
• 熱中症警戒アラートを確認した
• 日陰のある場所を確認した
持ち物
• 飲み物
• 帽子
• タオル
• 着替え
• 必要に応じて冷却用品
子どもの状態
• 睡眠不足ではない
• 食事が取れている
• 発熱していない
• 体調不良がない
外出中
• こまめに水分補給
• こまめに休憩
• 顔色・汗・反応を見る
• 暑すぎたら予定を変更する
「予定どおり」より「安全」を優先する
子どもとのおでかけでは、
「せっかく来たから」
「予定していたから」
「もう少し遊ばせたい」
と思うこともあります。
しかし、暑さは予定どおりには動いてくれません。
WBGTが高い日や子どもの体調がいつもと違う日は、
遊ぶ時間を短くする
外出をやめる
屋内へ変更する
という判断も立派な熱中症対策です。
まとめ
子どもの熱中症予防では、
• 暑さ指数を見る
• こまめに水分補給
• 日陰と休憩を使う
• 室内でも温度管理
• 車内へ残さない
• 子どもの異変を見逃さない
ことが大切です。
特別な道具だけでなく、日々の行動を少し変えることが予防につながります。
参考・出典
• こども家庭庁「みんなで見守り『こどもの熱中症』を防ぎましょう!」 日本の CFA
• こども家庭庁「もしもの時の『応急手当方法』」 日本の CFA
• こども家庭庁「自動車・自転車関連の事故」 日本の CFA
• 厚生労働省「熱中症予防のために」 厚生労働省
• 厚生労働省「熱中症を防ぎましょう」 厚生労働省
• 厚生労働省「熱中症が疑われる人を見かけたら」 厚生労働省
• 環境省「熱中症予防情報サイト 暑さ指数」
